今回は、「セミナー講師そのもの」に焦点を当ててみました。なぜセミナー講師になったのか、どこが面白いのかの問いには、「鍛えられる場所」という共通の認識がありました。
失敗しても、くじけそうになっても、イラッとしても、それを遥かに超える何かがある。
今回はそんなセミナー講師のメリットのお話です。
失敗しても、くじけそうになっても、イラッとしても、それを遥かに超える何かがある。
今回はそんなセミナー講師のメリットのお話です。
平林
皆さんはなぜセミナー講師になられたのですか。
吉成
私は学生のときからアルバイトで塾の講師をやっていて、できない子が「分かった!」という顔をするときの喜びが原点にありますね。
金子
私も学生の頃、家庭教師や塾の講師をやっていて、基本的に人に教えるのが好きだというのはありますが、一つきっかけになったのは、
コンサルティングをやってきた中で「コンサルティングの限界」を感じたことです。
平林
それはどういうことですか?
金子
コンサルティングの現場で、例えば、「限界利益で見た方がいいですよね」とこちらが言ったときに、「限界利益って何ですか?」と聞かれるようなことがよくあります。そんなレベルでは先に進めませんし、本当に解決しなきゃいけないことなんか到底解決できない。それで、これはコンサルティング以前に基本的なレベルの底上げをしないといけないなと感じたんです。私がビジネススクールで教えるようになったのも同じ理由です。ビジネススクールでは非常にスパルタンに教えています。やはり個のレベルを上げていかないと、これからの日本はだめなんじゃないかと思うんですよね。
平林
すごい使命感ですね。私の場合は、会計士試験が終わった翌日に専門学校から「講師をやらないか」と言われたことがきっかけなんです。
金子
それはサラブレッドですねー。成績が優秀だったということですから。
平林
でも、最初のうちは心が折れそうな思いをしました。質問応対などをしていると、学生に「違う先生を出して下さい」と言われたり、アンダーセンビジネススクールで研修講師をやっていたときも、中小企業の社長さん向けの講演などでは、「なに、こんな小娘がしゃべっているんだ」と奇異の目で見られたり。
畑下
若い女性だと喜ばれそうですけど。
平林
無視されることもありますよ(笑)。それでも、研修が終わった後に「次回も」とお話をいただくと良かったと思ってまたできるんですよね。結局、教えるのが好きだということと、あとはここで逃げ出したら、鍛える場所がなくなってしまうという思いもありました。